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とうれぎ土塁・佐賀県基山町

 古代山城基肄城の南東側には、小水城ともよばれる土塁が2ヶ所で確認されています。それが、関屋土塁と、今回紹介するとうれぎ土塁です。どちらも佐賀県基山町に位置しています。

 関屋土塁、とうれぎ土塁はともに久留米方面から太宰府に抜けるルート上に築造されており、大宰府の防衛ラインの一つであったと考えられています。

 関屋土塁は道路と鉄道によってほとんどその痕跡を残していませんが、とうれぎ土塁は若干の高まりが現地で保存されています。

 現地の説明板によると、昭和50年度の調査によってこの土塁から版築が確認されたとのことです。現在では宅地等によって削られており、築造当時の面影はありませんが、往事は向平原丘陵と千塔山丘陵の間、約350mを結んでいたとのことです。

 築造当時は平地を塞ぐ巨大な防波堤のような威容を見せていたことでしょう。