お知らせ

平成20年度 第7回館長講座「大野城(おおのじょう)」レポート

 12月の第7回は、福岡県教育委員会の小澤佳憲氏をお招きし、大野城についてご講演いただきました。今回講師としてお招きした小澤氏は、平成17年度にも講師としてお話をしていただいた方です。
 大野城では、平成15年の大雨によって多くの場所で地滑りなどの災害がおこりましたが、それをきっかけに新たな城門が4つ見つかるなど、これまで分かっていなかった多くの遺構が確認されました。映像では、災害復旧に伴う発掘調査により確認された門跡、石塁などを見ることができました。
 講演では、城門について詳しくお話をされ、新しく見つかった排水溝を伴った城門について、また、大野城の基本的な門礎石には軸受け穴・主柱の堀込み・そして方立穴が揃っていることなどを説明いただきました。さらに、江戸時代の頃の絵地図を手がかりに城内を探しているとのことでした。
 対談のなかでは、城門と礎石建物群の位置関係や、災害復旧への取り組みについて興味深い話が展開されました。今後も、それぞれの立場で古代山城について調査研究を進めていきたいと話されていました。
 平成20年最後の館長講座、今回もたくさんの方々にお出でいただきました。