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阿志岐山城(あしきさんじょう)・福岡県筑紫野市

阿志岐山城は、福岡県筑紫野市の宮地岳の山中で平成11年に発見された古代山城です。この地は、大宰府政庁跡を時計の文字盤の中心とすると、およそ3時の位置にあります。ちなみに、12時の位置に大野城、6時の位置に基肄城、10時から11時の位置に水城、4時の位置に関屋・とうれぎ土塁があります。

 大宰府は、これらの山城や水城などに取り囲まれた格好になり、阿志岐城は、大宰府防衛の一翼を担っていたとの説もあるようです。いやむしろ阿志岐山城の発見の発端は、この大宰府を囲む輪を考えると、3時の方向に隙間があることから、この方向に山城があるとにらんで調査されたのだともうかがいました。

   一番上の写真は、第3水門のクローズアップ(逆L字形の切り欠き加工が見えます)。中段は第12地点土塁で、古代山城ではここ阿志岐城で唯一確認できるとされる基底石が下方へずれているところです。下段は第2地点の列石です。

 今回は、国指定史跡に指定されたことを記念して行われた、平成24年3月の特別公開時に現地で撮影した写真により御紹介しました。