平成20年度 第6回館長講座「常城・茨城(つねき・いばらき)」レポート
11月の第6回は、広島県府中市教育委員会の土井基司氏をお招きし、常城・茨城をテーマにご講演いただきました。
当日は、前月の23日に発掘調査によって貯水池跡から出土した百済製の菩薩立像の特別展示を温故創生館で実施しており、装飾古墳館名誉館長で、熊本県文化財保護審議会委員の古閑三博先生から、出土した仏像についての歴史や見方などのお話がありました。
土井氏の講演レジュメにも「常城・茨城−まぼろしの古代山城を求めて−」と書かれてあったように、常城・茨城は、『続日本紀』に廃城記事があるものの、その所在地が未だ確認されていない朝鮮式山城です。
常城については、常という地名から、ある程度推定される場所があるとのことでしたが、ここには青目寺跡があり、それに伴う調査が行われていますが、古代山城と思われる明確な遺構や遺物が確認されておらず、まだはっきりしないとのことです。茨城についても、5つの推定地があるなど、今後の調査に期待がかかるような講演でした。
また、対談では、今後の調査の重要性、また調査を行っていく上での課題など、今後に大きな期待が寄せられました。
今回もたくさんの方にお出で頂きました。