鹿毛馬神籠石(かけのうまこうごいし)・福岡県飯塚市
鹿毛馬神籠石は、福岡県飯塚市頴田町に所在する古代山城の一つです。これまでの調査の結果、列石が長さ約2kmにわたって丘陵斜面上に並べられていること、また、谷部には暗渠式の水門が2ヶ所あることなどが明らかとなっています。なお、列石は一周するのではなく、部分的に列石が巡らないところがあることがわかっています。
この鹿毛馬神籠石に来て最初に感じたのは、標高がとても低いところに築かれているということです。古代山城はその多くが標高の高いところに築かれており、標高が低いといわれる鞠智城でも標高約150mの場所に築かれています。しかし、この鹿毛馬神籠石は標高30〜80mというさらに低い丘陵上に立地しており、他の古代山城とは異なる様相をみせています。
また、どの神籠石に行っても感じることですが、この鹿毛馬神籠石でも列石が累々と連なる姿には圧倒されます。このような大土木工事をいつ、誰が、何の目的でおこなったのでしょうか。興味は尽きません。
写真は上から
鹿毛馬神籠石石碑
列石
水門跡